非常食とは?パッケージの重要性
非常食とは、自然災害やパンデミックなどに備え、家庭や職場などに常備しておく食品のことで、多くは長期保存できるものが採用されています。特に災害時には、食料や水分が数日、途絶える恐れがあり、その期間を生き延びるために非常食が欠かせません。
日頃から備えられる長期保存性はもちろん、調理が不要で手軽に食べられ、栄養を効率的に摂取できるものが求められます。
非常食パッケージの種類と特徴
非常食と一口に言っても、次のような様々なパッケージの種類があります。それぞれのパッケージの特徴を見ていきましょう。
缶詰
缶詰は、非常食の筆頭に挙がる食品です。ガスや電気が止まってしまった際にも缶を開けるだけで、すぐに食べられる利便性があります。例えばシーチキンやサバなどの魚介類のほか、焼き鳥や野菜、フルーツなどが定番です。近年はパンの缶詰も非常食として注目されています。
真空状態にしてから密封している上に加熱殺菌するため、常温で長期保存が可能です。保存料なども不要であるため、健康にも良い点が特徴です。また、すでに調理済みの食品を充填できることから、調理する手間を省けます。美味しさや栄養価も確保できます。
レトルト食品
レトルト食品とは、容器包装資材の中でも、空気や光を通過できず、熱にも強いプラスチックフィルムやアルミ箔などを採用し、食品を入れた後に密封し、加圧加熱殺菌を行ったものです。常温での長期保存が可能です。
缶詰と同様、調理済みの食品を詰めることができるため、カレールウのほか、和食や惣菜など幅広い食品があります。
アルファ化米
アルファ化米とは、炊いた米を急速に乾燥させ、水分を取り除くことで米のデンプンをアルファ化させる製法を採用した加工食品です。アルファ化すると、米のふっくらモチモチした食感を保つデンプンの状態を維持することができます。お湯や水を加えるだけで、熱することなく、炊き立てのような美味しいご飯を食べられるのが特徴です。
長期保存が可能で、手軽に調理できることから、近年は非常食の主食として広く採用されるようになりました。特に日本人の主食である米飯を効率よく非常食にしている点から、高い需要があります。
乾麺
乾麺はもともと長期保存できる食品の一つであり、非常時にも手軽に調理して食べられる食品です。そばやそうめん、パスタ、ラーメンなどが挙げられます。多くの場合にプラスチック製のパウチ袋が採用されています。
菓子類
菓子類の非常食も幅広い様々な種類があります。菓子類のパッケージは、缶詰やパウチ袋、レトルトパウチ袋などが多くあります。缶詰や袋を開けて、調理不要ですぐに食べられるのが特徴です。菓子の種類としては、ビスケットやクッキー、せんべい、パンなどが代表的です。
非常食パッケージに必要な条件
非常食のパッケージを設計する際には、パッケージの素材や形状、機能などに様々な条件が求められます。重要となる主な条件を見ていきましょう。
ピンホール耐性
ピンホール耐性とは、穴に対する耐性のことです。輸送時には、振動や物が当たることによる衝撃によってパッケージの内側から食品が袋を突き破ってしまうリスクがあります。パッケージ同士の擦れによって穴が開くこともあります。長期保存を実現するには、ピンホール耐性は欠かせません。ピンホール耐性を高めるには、ナイロン素材の採用や多層構造によるパッケージの厚み強化などの手法があります。
遮光性
遮光性とは、太陽光や紫外線、赤外線などから内容物の劣化を防ぐ性能です。遮光性を持たせるには、一般的にアルミ箔が採用されています。また遮光性は落ちますがフィルム素材にアルミニウムを蒸着させる方法も挙げられます。
ガスバリア性
ガスバリア性とは、酸素や二酸化炭素、窒素、水蒸気などの特定のガスが通過するのを防ぐ性能です。内部の食品の酸化や湿気の影響を最小限にとどめられます。ガスバリア性は保存期間を延ばすために欠かせません。
ガスバリア性を持たせるには、ガスバリア性のあるフィルムを採用し、真空包装やガス置換包装などを行います。
利便性
災害時には、水道やガス、電気などのライフラインがストップすることもあります。そのような状況下でも調理なし、または簡便な調理のみで食べられるなどの利便性も求められます。缶や袋を開ければすぐに食べられるといった簡便性のほか、水やお湯をかけるだけなどの仕様も有効です。
非常食のパッケージデザイン戦略
非常食のパッケージデザインを戦略的に設計することが重要です。パッケージの種類ごとにデザイン戦略を練って、効果的なパッケージを実現しましょう。ここでは非常食の種類別にパッケージデザイン戦略のポイントをご紹介します。
レトルト食品
・パッケージの手触りや切れ込みの加工
災害時に手が洗えない環境下でも、開けやすいようにする工夫もポイントです。レトルトパウチなどのパッケージの手触りをマットなものにしたり、ざらざらとした手触りにしたりすることで、扱いやすくすることができます。またレトルトパウチを開けるための切れ込みをより切りやすいように施すなども有効といえます。
・アイコンによる直感設計
レトルト食品に採用する食品は、多様なおかずや惣菜などがありますが、一目で辛さや甘さがわかったり、アレルギー表記をわかりやすくするなどの直感的な設計は、災害の混乱時にも、適切な食品選びを促進させます。
乾燥食品
・ハイバリア透明フィルム使用で中身を確認できるようにする
ガスバリア性などの性能を持たせたハイバリア透明フィルムは、透明なので中身を確認できるメリットがあります。災害時の食欲増進や適切な食品選びに役立ちます。
・収納時はフラットに、調理後は安定した食器に変化する仕様にする
食品の種類によっては、収納時はフラットに、省スペースに収納できるようにしておき、食べるときには調理後に安定した食器に代わる仕様にすれば、食器がない環境下でも食べやすさを提供できます。
菓子類、副食
・個包装ごとの賞味期限の印字
菓子類やおかずなどの副食は、個包装にすることで食べやすくなったり、シェアしやすくなったりして利便性が高まります。また個包装ごとに賞味期限を印字しておくと、一つ一つを食べる前に確認が可能であり、安心感があります。
・収納棚への並べやすさ
菓子類や副食などのパッケージはできるだけかさばらないように、収納棚に並べられるように設計することで、非常食として選んでもらいやすくなります。
・ローリングストックを考慮した日常使いの工夫
また日常で消費しながら備蓄するローリングストックも考慮しましょう。日常的に食事に取り入れやすい種類やパッケージを用意します。
例としては、パウチごはんや惣菜類、スナック菓子や栄養バーなどが挙げられます。
まとめ
非常食のパッケージの特徴をご紹介しました。非常食の開発の際にはパッケージも併せて長期保存のための性能やパッケージの利便性などを考慮して制作することが重要です。
しかし非常食のパッケージは特殊であり、専門的知識やノウハウが求められることもあります。自社ではすべてに対応することが難しい場合には、非常食のパッケージに強い専門のデザイン会社に相談するのも良いでしょう。
非常食のパッケージデザインのパートナーをお探しの際には、ぜひ丸信にお任せください。
丸信では、非常食の最適なパッケージ形状・素材・デザイン、全部ワンストップで制作可能です。
創業から50年以上のノウハウを活かし、包装資材の調達からパッケージの企画・提案、販促企画や広報支援、食品衛生や食品表示のサポートまで、幅広いソリューションでお客様の軟包材・包装フィルムの課題を解決いたします。
お困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
関連リンク:食品パッケージデザイン制作はこちら