飲料の種類やジュースの定義とは?
まずは飲料の定義や種類について見ていきましょう。
飲料の主な種類
市販の飲料は、食品衛生法で主に次のように分類されています。
・清涼飲料水
・乳酸菌飲料
・乳及び乳製品
・酒(アルコール1%以上)
・清涼飲料水とは?
清涼飲料水とは、乳酸菌飲料、乳及び乳製品を除くアルコール分1%未満の飲料です。市販の飲料の多くが清涼飲料水に該当します。
例)ウーロン茶、緑茶、紅茶、コーヒー飲料、炭酸飲料、ミネラルウォーター、機能性飲料、果実飲料、野菜飲料など
表示規制から知る「ジュース」の表示
食品の表示に関しては「食品表示法」や「景品表示法」が関係しており、表示規制が設けられています。表示規制とは、商品の品質や価格を消費者に正しく伝えるための規制です。
飲料についてもこの法律に則って表示をする必要があります。
飲料の中でも一般的に“ジュース”と呼ばれる飲料に関する表示は、「果実飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」に定められています。
・「果実飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」とは?
「果実飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」とは、不当景品類および不当表示防止法の規定に基づき、果実飲料の表示の規定を定めたものです。不当に顧客を誘引することを防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択と事業者間の公正な競争を確保することを目的とします。
・ペナルティ
規約や規則に違反すると、措置命令のほか、課徴金の納付といったペナルティが課せられます。
また自主回収しなければならなかったり、パッケージデザインを変更しなければならなかったりと、一連の対応が必要になり、多大なコストと手間がかかります。結果的に莫大な損害額となる恐れもあります。
またブランドイメージの失墜や消費者および顧客からの信頼喪失などのリスクもあります。
・「ジュース」と表示できるのは果汁100%のみ
私たちが普段“ジュース”とひとくくりに呼んでいるものは、この規約や規則では「果実の搾汁または還元果汁の使用割合が100%の飲料」のみとなります。
例えば「みかんジュース」と表示して良いのは、「みかんの搾汁または還元果汁を100%使用した飲料のみ」です。
果汁の使用割合により、次のように表示する必要があります。
| 表示 | 果汁の使用割合 |
|---|---|
| ジュース | 果汁100%(少量の糖類や添加物の配合は可) |
| 果実入り飲料 | 果汁10%以上100%未満であって、果汁が主原料であるもの |
| その他の飲料 | 果汁10%未満であって、「商品名に果実名を使用した飲料」 または「色等によって果汁使用を連想させる飲料」 |
| 清涼飲料水 | 無果汁 |
参考:「果実飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」
開発する商品がどれに該当するのかを正しく把握しておきましょう。
飲料のデザインにまつわる表示規制
続いて、飲料パッケージの表示やデザインの法規制について解説します。
「果実飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」では、商品の果汁の割合によって使用できる画像やイラストが決まっています。
果汁の割合と表示の制限
飲料は果汁の含有率で名称が変わり、パッケージのデザインやイラストにも制限が生じます。
・果汁100%のみ:果汁の「しずく」や果実の「スライス」のイラストなどを使用可能
・果汁5~100%:果実のリアルなイラストを使用可能
・果汁5%未満:図案化した果実イラストのみ使用可能
・無果汁(清涼飲料水):果汁を表現したイラスト等の使用不可
例えば「果汁のしずく」や「スライス」のイラストなどを使用するのは、果汁100%以外は禁止となっています。消費者に対して、あたかも搾った果汁のみが使われていると誤認させるためです。
また、果汁の使用割合が5%未満のものや、果汁を含まないものについて、果実の絵を表示することは不当表示に該当するため、注意が必要です。ただし、図案化したものは「スライス」以外であれば問題ないとされています。詳細を確認したい場合には規定を確認し、関係機関に問い合わせるようにしてください。
無果汁の「清涼飲料水」は、果実を表現した写真・イラスト・図案を利用するのはすべてNGなので注意しましょう。
出典:果実飲料公正取引協議会「果実飲料等の表示に関する公正競争規約」における規定の解釈について(不当表示編)」
飲料パッケージに軟包材が最適な理由
飲料パッケージは、中身によって表示が異なるなどのルールが厳しいからこそ、それを守り、かつ価値を伝える『器』選びが重要になります。
特に「軟包材」は、下記の理由から飲料パッケージに選ばれています。
軟包材とは:プラスチックやアルミ箔、紙などを用いた包装です。軽くて柔らかい点が特徴です。加工がしやすいことからさまざまな機能を持たせられるメリットがあります。
ゼリー状の飲料や固形物入り飲料の飲みやすさ
飲料の中にはゼリー状の飲料や固形物入り飲料といった液体だけではないものもありますが、ペットボトルや缶を使用するのは不向きです。なぜなら固形物が底にたまりやすいため、うまく口に入れにくかったり、飲みきれなかったりするためです。
その点、軟包材であれば、飲みながら揉むなどして混ぜられるため、固形物があっても口に入りやすく、飲みやすさを提供できます。
冷凍しても破裂しない伸縮性
パッケージごと冷凍する場合、通常のペットボトルは液体が膨張して破裂する恐れがありますが、軟包材であればパッケージに伸縮性があるため、凍らせても破裂するリスクが低くなります。夏場の暑い時期、冷凍して持ち歩きたいシーンなどに役立ちます。
飲料パッケージに必要な条件とは?
飲料の品質を維持するために必要なパッケージの条件をご紹介します。
気密性
気密性とは、密閉した状態の中で空気が漏れ出さない機能です。中身の液体が漏れ出さないのに加えて、外部からの異物混入も防ぎます。
衝撃耐性
衝撃に耐え得る性能です。何らかのモノにぶつかったときにすぐ破けてしまうと、液体が漏れ出したり、こぼれたりしてしまいます。これでは包材としての機能が十分ではありません。飲料パッケージには特に高い衝撃耐性が求められます。
ガスバリア性能
ガスバリア性能とは、窒素や酸素などのガスを通さない性能です。食品の酸化による品質低下や劣化を防ぐのに重要な機能です。ガスバリア性能が高く、最も多く利用される素材がアルミ箔です。飲料開発において特に品質低下が懸念される場合に、アルミ箔の利用を検討しましょう。
飲料のパッケージデザインに必要な要素
飲料のパッケージは、デザイン性も重要です。必要な要素として次の点があります。
表示規制の遵守
先にご紹介した表示規制を遵守することは大前提となります。規制に違反してしまうと、作り込んだ飲料やパッケージも水の泡となってしまいます。まずは要件と規定を確認し、何が必要なのかを正確に漏れなく把握することが肝心です。
季節感
飲料のニーズは夏場に急増します。猛暑の中、爽やかな気分になる清涼感のあるデザインをパッケージに施せば、消費者の購買意欲を高められるでしょう。
販売ターゲット
飲料のターゲットによって、パッケージは変わってきます。
消費者の嗜好や生活スタイルによって売れる商品は異なります。ターゲットの嗜好やライフスタイル、利用シーンなどを詳細に把握して、開発する飲料がターゲットにとってどのような価値があるのかを分析して商品コンセプトを策定しましょう。その上で、コンセプトをパッケージデザインに反映します。
まとめ
飲料パッケージの表示規制や軟包材のメリット、飲料パッケージに求められる機能やデザインのポイントなどをご紹介しました。ぜひ最適な飲料パッケージの制作をご検討ください。
しかしいざ進めてみると、表示規制を守りながら一からデザインを行う際には壁に当たることがあります。検討事項が多く、リソースやノウハウの関係で社内だけで取り組むのがむずかしいこともあるでしょう。
その場合は丸信におまかせください。最適なパッケージ形状・素材・デザイン、全部ワンストップで制作可能です。食品表示に関する法規もアドバイスできますので、ぜひご相談ください。