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  • 耐熱袋とは? 特徴や適した用途、活用方法まで解説!

耐熱袋とは?

まずは耐熱袋の概要を確認しておきましょう。

耐熱袋とは

耐熱袋とは、耐熱性を持たせた袋のことで、袋のまま電子レンジで温めたり、湯せんをしたりすることができる食品の包装に多く利用されています。主に耐熱性のあるプラスチック樹脂やアルミ箔が素材として利用されています。

 

耐熱性は「融点」を用いて判断しますが、耐熱袋によく利用されるポリプロピレンの融点は約160170度、ポリエチレンテレフタレートは約250度です。

レトルトパウチ袋に求められる性能

代表的な耐熱袋にレトルト食品のパウチ袋があります。レトルト食品は製造工程で加圧・加熱調理や高温殺菌されるため、袋は高温に耐え得る性能が求められます。

 

レトルトパウチ袋は通常、3層に分かれており、袋の最も内側のシーラント層と呼ばれる食品と直接触れる部分には耐熱性のあるポリプロピレンが利用されることが多くあります。ベース基材にはポリエステルが用いられることが多く、中間のバリアー層には防湿性や酸素遮断性などを備えるアルミ箔などが用いられることが多くあります。

 

レトルト食品の製造工程においては、パウチや缶に食品を入れた後、レトルト釜で加圧加熱殺菌を行います。そのため耐熱性が求められるほか、直接食品と触れるシーラント層には、レトルト処理が行われている高温下で油分を含む食品と直接接触することから、素材が移行することも考えて、食品衛生法に適合する設計が求められます。また落下などで破けないよう、耐衝撃性が必要であり、その他、味覚や臭気に問題がないことも必要です。このように、レトルトパウチ袋には多様な性能が求められます。

耐熱袋に使われる素材の種類

耐熱袋によく使われる耐熱性のある素材には、次のものがあります。

 

  • ポリプロピレン(PP

強度や耐衝撃性に優れる物質で、手軽に成形できることから、加工がしやすいことで多様な袋や容器に利用されています。融点は約160170度であるため、加熱しても問題ありません。

 

  • ポリエチレンテレフタレート(PET

ペットボトルの素材として利用されている物質です。その他、食品用トレーや衣類、工業用フィルムなどさまざまな用途で利用されています。成形しやすく透明性が高いのが特徴です。フィルムとして加工する場合、約250度と高い融点を持ちます。

 

  • アルミ箔

アルミ箔は耐熱性、耐火性、耐水性があり、さらに防湿性や遮光性、酸素遮蔽などのバリア性能に優れています。耐熱袋にもよく利用されます。

 

  • ナイロン(ポリアミド(PA))

ナイロンはポリアミド(PA)と呼ばれる物質で、よく衣類に利用されています。耐熱性のほか強度が高く耐衝撃性にも優れています。融点は種類によっては250度以上のものもあります。

耐熱袋の特徴とメリット

耐熱袋の特徴とメリットを見ていきましょう。

耐温度性

耐熱袋は、高温での使用に適しており、加熱や冷却のプロセスに耐えることができるのが特徴です。食品をオーブンや電子レンジで加熱する際にも変形や溶解を起こさない特性があります。食品の包装に適しており、消費者に時短で手軽な商品の提供が可能になります。

耐化学性

多くの化学物質に対して耐性を持ち、腐食や溶解が起きにくいのも特徴です。食品の脂肪分や酸、工業用途での油や溶剤に対しても安定した性質を持ちます。食品用にはもちろんのこと、工業用にも利用の可能性があります。

物理的耐久性

引裂きや穿刺に強く、輸送中の損傷から内容物を保護します。また柔軟性と強度のバランスが取れているため、包装の形状を保持しやすいのも特徴です。熱に強いだけでなく、物理的にも強いという点は使用の幅が広がります。

安全性

食品包装として使用する場合、食品に対して無害な材料が使用されます。そのため、有害な物質が溶出しないことから、直接食品に触れても安全性を保つことができます。安全性の高い食品包装を実現することは、消費者の健康に寄与する、好ましい取り組みといえます。

バリア性能

耐熱袋にはバリア性能を施します。酸素や水分の透過を防ぐことで、内容物の鮮度や品質を長期間保持することが可能です。特に酸素や水蒸気などのバリア性が高いものは、食品の酸化や乾燥を防いでくれます。

環境適応性

耐熱袋は環境変化による包装材の劣化が少ないため、冷凍から高温加熱まで、幅広い環境条件で使用可能です。

印刷適性

一般的な耐熱袋は表面が滑らかで印刷に適しており、鮮明なラベルや緻密なデザインを施すことが可能です。耐熱性があるため、高温にも耐え得るところも特徴です。商品の見映えが良くなることで、販促効果が高まり、店頭の陳列棚でも目立つことから手に取ってもらいやすくなるでしょう。

適合性

耐熱袋は異なる形状やサイズの製品に容易に適応する性質が高いといえます。そのため、自由なカスタマイズが可能である点は商品包装にこだわりたい場合は魅力といえます。

耐熱袋の活用例

耐熱袋は、さまざまな用途で活用されています。主な活用例を見ていきましょう。

レトルト食品

レトルトカレーやレトルトパウチ入り飲料などのレトルト食品に使われています。耐熱性に優れており、レトルト殺菌にも耐えうる仕様になっています。袋同士の衝突による破袋を防ぐために、袋の4隅は丸カット加工がされることもあります。

電子レンジ対応

ハンバーグやミートボール、酢豚などの電子レンジ対応の包装にはレンジシール袋といった耐熱袋を利用することがあります。袋のまま電子レンジで加熱することができるので、冷凍状態でも手軽に解凍でき、調理も楽に行えます。

医療機器や医薬品・工業用品

医療業界や製造業界でも耐熱袋は使用されています。医療業界では例えば、加熱殺菌する医療機器などに使用されることがあります。また、融点が200度以上ある袋も使われています。工業用としては半導体などの精密機器を保護する袋として採用されています。

これらの用途の耐熱袋は、耐熱性だけでなく、水蒸気や酸素のバリア性が高いなど多様な性能が付与されていることもあります。

まとめ

耐熱袋の概要や特徴、活用方法をご紹介しました。耐熱袋はさまざまな用途で活用できることから、ぜひ用途や内容物に応じた最適な耐熱袋を採用してください。

 

丸信では食品軟包材の制作を行っており、耐熱袋の制作も可能です。

 

長年の経験と実績から耐熱袋の特性を熟知しており、強みである内容物に最適な素材や形状に合わせた提案力を持って、最適な耐熱袋をご提案します。

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