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レトルト食品のパッケージデザインが売上に与える影響

レトルト食品市場は近年、急速に成長しています。その背景には、忙しい現代人のライフスタイルに合わせた手軽さや保存性の高さが評価されており、特に、共働き世帯や一人暮らしの方々のレトルト食品の需要は高まっています。

 

レトルト食品のパッケージデザインは、消費者の購買意欲を大きく左右します。パッケージは単なる容器ではなく、レトルト商品の魅力を伝える重要なツールです。例えば、鮮やかな色使いや視覚的に訴える包装デザインは、消費者の目を引き、購入を促進します。また、環境に配慮したエコな素材を使用したレトルトパッケージは、持続可能性を重視する消費者に対して好印象を与えます。

 

さらに、レトルト食品はパッケージの機能性も重要です。例えば、簡単に開封できる工夫や、電子レンジ対応のレトルトパッケージは、消費者にとって大きな魅力となります。

 

このように、レトルト食品のパッケージデザインは、消費者の購買行動に直結する重要な要素です。市場の競争が激化する中で、トレンドも取り入れた魅力的かつ機能的なレトルトパッケージデザインを追求することが、売上向上に繋がると言えるでしょう。

レトルト食品のパッケージの種類

続いて、レトルト食品のパッケージの種類別の素材や特徴をご紹介します。

パウチ袋

パウチ袋の素材は、一般的にはPET(ポリエチレンテレフタレート)、アルミ箔、ポリプロピレンの3つで構成されていることが多く、多層構造のフィルムを使用することで、酸素や湿気を遮断し、食品の品質を長期間保つことができます。近年はアルミ箔の代わりに無色、透明のバリアフィルムが用いられたり、大型のレトルトパウチの場合、より強度を高めるためにナイロンフィルムを加えることもあります。
メリットとして耐熱性が高く、130℃ほどのレトルト殺菌が可能で、酸素や水、光を遮断するほか、電子レンジ対応が可能です。その為、レトルトカレーやパスタソースなど幅広い商品に採用されています。
ただ、一部の消費者からは、レトルトパウチ袋のパッケージデザインの見た目が簡素で高級感に欠けるという意見も上がることがあり、デザイン性に注意する必要があります。

トレー

次に、プラスチック樹脂製のレトルトトレーです。例えば、炊いたご飯がトレーに詰められ、フタを少しめくればそのまま電子レンジにかけられる商品が代表的な例です。また、レトルトトレーは安定性が高く、液体やソースがこぼれにくい構造となっているため、持ち運びが容易であることや、形状から食材が均等に加熱されやすく、料理の品質を保つことができる点から、人気となっています。
一方デメリットとして、トレータイプのパッケージはプラスチック製が多く、環境への影響が懸念されます。リサイクルが難しい素材が使われている場合も多く、廃棄物の増加に繋がることがあります。また、トレーはかさばるため、収納スペースを多く取るというデメリットもあり、家庭や店舗での保管が難しくなることがあります。

レトルトパック

ソーセージの商品に見られるような、透明フィルムで包み、アルミのワイヤーでクリップしてからレトルト殺菌するのがレトルトパックです。最大の特徴はその利便性です。レトルトパックは長期間保存が可能で、いつでも手軽に美味しい食事を楽しむことができます。
さらに、レトルトパックは開封後すぐに食べられるため、調理時間を大幅に短縮できる点も魅力です。また、パッケージが密封されているため、衛生面でも安心です。
ただ、デメリットとして、トレーと同様にプラスチック製であることで、リサイクルが難しく、廃棄物問題が懸念されています。また、製造過程での高温加熱処理により、一部の栄養素が失われること、風味や食感が生鮮食品と比べて劣る場合もあります。

レトルト食品パッケージの印刷方法

続いて、魅力的なレトルト食品パッケージを実現するために重要な印刷方法について、最新トレンドも含めて解説します。

フレキソ印刷

フレキソ印刷は、柔軟な印刷プレートを使用する印刷方法です。大規模な生産ラインで印刷できることでコスト効率が高く、レトルト食品のように大量生産が求められる商品に適しています。また、速乾性のインクを使用し印刷することで、生産効率が向上し、迅速な市場投入が可能です。さらに、エコフレンドリーなインクを使用することで、環境への配慮も実現できます。

グラビア印刷

グラビア印刷は、凹版を使用する印刷方法で、高精細な画像やグラデーションの再現に優れています。深い色合いや複雑なデザインを表現することができるため、視覚的に魅力的なレトルトパッケージを作成することが可能です。また耐久性が高く、長期間にわたって美しい状態を保つことができるため、保存期間の長いレトルト食品に適しています。

デジタル印刷

デジタル印刷は、デジタルデータから直接印刷する方法で、版を必要としないため、短納期での対応が可能です。少量多品種のレトルト食品にも適しており、カスタマイズ性が高い点も特徴です。
例えば、新商品のテストマーケティングや、限定版・オリジナルレトルト商品のパッケージに最適です。また、カスタマイズ性が高いため、消費者のニーズに合わせた対応も可能で、マーケティング戦略の一環として、ターゲットを絞ったレトルト食品のプロモーションの際に使用されることもございます。

レトルト食品のパッケージ選びの注意点

レトルト食品パッケージを、選ぶ際に気をつけたい主なポイントをご紹介します。

液体、固形など種類によって素材を選び分ける

レトルト食品には液体タイプ、固形タイプなどさまざまな形状の種類があります。その種類によっても包装の素材を選び分ける必要があります。よくレトルト食品の特性を理解して、いかに機能性の高い包装、素材を選ぶかが重要です。

透明・不透明のメリット・デメリットを理解する

透明素材のレトルト包装は光による劣化のデメリットがある一方で、中身が見えることで消費者に対してわかりやすさや安心感、食欲増進などを促し、購買意欲を高めることができます。不透明な包装は劣化しにくい一方で、見た目は他のレトルト食品と変わらないため、ラベルを貼ったり、別途箱を用意して入れたりする必要があります。それぞれのメリット・デメリットをよく理解して選びましょう。

脱プラスチック、環境配慮

地球温暖化の問題や、SDGsへの関心の高まりから環境を意識した脱プラスチックのレトルト包装も検討しなければなりません。レトルト食品の包装に関してもできるだけプラスチック素材を減らす方法を考えましょう。

レトルト食品パッケージの最新トレンド

レトルト食品パッケージの最新トレンドを3つご紹介します。

エコフレンドリーなパッケージ

環境問題への意識が高まる中、リサイクル可能な素材を使用することで、廃棄物の削減に貢献するエコフレンドリーなレトルトパッケージが注目されています。具体的には紙やバイオプラスチックなど、自然に還る素材を用いたレトルトパッケージが増えています。
また、環境に優しい印刷技術も進化しており、有害な化学物質を使用せずに高品質な印刷が可能になっているため、消費者が安心して購入できるだけでなく、企業の環境への取り組みも評価されるようになっています。

スマートパッケージング

技術の進化に伴い、レトルト食品のパッケージにもスマート化の波が押し寄せています。
例えば、QRコードやAR技術を活用したレトルトパッケージは、消費者とのインタラクションを高めるための重要なツールとなっています。具体的にはQRコードをスキャンすることで、レシピや調理方法、製品の詳細情報を簡単に確認できたり、消費期限や成分情報がデジタル表示されたりすることで、消費者はより正確な情報を得ることができています。

ユニバーサルデザイン

レトルト食品のパッケージには、誰でも使いやすいユニバーサルデザインが求められています。特に高齢者や障害者への配慮が重要です。開けやすいレトルトパッケージや、大きくて読みやすい文字、視覚的に分かりやすいデザインなどが採用されていることや、触覚で感じることができるエンボス加工や、音で開封を確認できる仕組みなど、さまざまな工夫がなされています。

レトルト食品パッケージデザインの未来

レトルト食品パッケージデザインの未来が、今後どのように変化していくかについてご紹介します。

AIを活用したレトルト食品パッケージデザイン
活用が進んでいるAIを活用したレトルトパッケージデザインが今後広がってくる可能性があります。AI技術を活用することで、消費者の購買データを分析し、最適なデザインを瞬時に生成することができるため、マーケティング戦略とデザインが一体化し、より効果的なブランディングが実現できます。
また、AIを導入することで、デザインプロセスの効率化やコスト削減が期待されるとともに、消費者の嗜好を的確に捉えたデザインは、売上向上にも寄与することが予想されます。

パーソナライズドパッケージ
パーソナライズされた様々なサービスや製品が広がってきていることもあり、レトルト食品パッケージにおいても、このような取り組みが取り入れられていく可能性があります。例えば、特定のイベントや季節に合わせた限定デザインや、顧客の名前やメッセージを入れたパッケージが考えられます。
これにより、ユーザーの満足度を高め、リピート購入につなげることができるかもしれません。

レトルト食品パッケージデザインの未来は、技術と消費者ニーズの変化にあわせて対応することで、さらに発展することが見込まれます。企業は、これらのトレンドを積極的に取り入れ、持続可能な成長を目指すことが求められます。

まとめ

本コラムでは、レトルト食品におけるパッケージの重要性から、種類、印刷法、最新トレンドをご紹介してきました。
丸信では、創業から50年以上のノウハウを活かし、包装資材の調達からパッケージの企画・提案、販促企画や広報支援、食品衛生や食品表示のサポートまで、幅広いソリューションでお客様の軟包材・包装フィルムの課題を解決いたします。お困り事がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

※QRコードは、(株)デンソーウェーブの登録商標です。

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