三方製袋とは?
まずは三方製袋の概要からご紹介します。
三方製袋とは?
三方製袋(さんぽうせいたい)とは、包装方法の一種で、主に食品や化粧品、薬品などのパッケージに利用されています。三方製袋は、2枚のフィルムを貼り合わせて作られますが、「三方」という名の通り、フィルムの底と、両側面の3ヶ所を貼り合わせるのが特徴です。
製袋とは、包装の加工方法の一種で、フィルムなどの袋の材料を、用途に応じてさまざまな袋状に加工することをいいます。用いられる材料は、プラスチック性のフィルムのほか、紙やセロハン、複合素材のラミネートフィルムなど、多岐に渡ります。製袋の種類も複数あり、三方製袋のほか、二方製袋やチャック付き三方製袋、合掌製袋、スタンディング製袋などがあります。
三方製袋は、数ある製袋方法の中でも、最もポピュラーといっても良いでしょう。私たちの身近なところに数多く利用されています。
三方製袋の製造工程
三方製袋の製造工程は、まずフィルムの両側面をシールしてから、最後に底をシールします。とてもシンプルといえます。
シールとは、開口部を閉じるための方法や素材のことです。シールの方法は複数ありますが、一般的にはヒートシールと呼ばれる温度と圧力によってフィルムを溶かすことで閉じる方法や、開口部に接着剤を塗ることによる方法、圧力をかけることによる方法などがあります。素材や用途に応じて最適なものを選びます。
合掌製袋との違い
製袋の種類の中には、合掌製袋(がっしょうせいたい)というものもあるとお伝えしました。三方製袋は合掌製袋に似ています。合掌製袋とは、1枚のフィルムを、背中と底の2ヶ所で貼り合わせた袋です。よく、お菓子の袋などに使われています。三方製袋との違いは、使うフィルムの枚数や、背中で貼り合わせた部分が「つまみ」になっており、開封しやすい点などが挙げられます。
三方製袋の用途
三方製袋は、包材の中でも広く利用されている包装形態の一つです。特に食品、医薬品、化粧品など様々な業界で活用されていますので、種類や用途を詳しく解説していきます。
三方製袋は軽量な包材で薄い製品などに適しており、用途としては、三方製袋はスナック菓子やドライフルーツ、調味料などの食品の包装に利用されることが多い包材になります。三方製袋は密封性が高いため、酸素や湿気を防ぐことができ、食品の鮮度を長期間保つことが可能です。取り扱いやすさと衛生面での利点があるため、医薬品業界では、錠剤や粉末薬品の包装に使用されています。化粧品業界でも、試供品やシートマスクの包装に利用されており、高級感を演出することが可能です。
三方製袋は多様な用途があるため、製品の特性やマーケティング戦略に合わせて使用することで訴求を強化することができます。
三方製袋の特徴とメリット
三方製袋には、さまざまな特徴とメリットがあることから、多様なシーンで活用されています。三方製袋の主な特徴とメリットを見ていきましょう。
高い気密性
三方製袋は、三方がしっかりとシールされているため、高い気密性を確保できます。気密性とは、空気などの気体が漏れない性能のことを指します。気密性が高いほど内容物の鮮度が保持しやすくなり、外部からの汚染防止に有効です。三方製袋は、食品や化粧品、薬品などを守る最適な性能を有します。
多様な素材の使用が可能
三方製袋は、さまざまな種類の素材を使って製袋することができます。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アルミニウム箔などが挙げられます。多様な種類の素材を使えるということは、内容物に適したバリア性能を持たせることが可能であるというメリットが得られるということです。
印刷性能
三方製袋は、フレキソ印刷やグラビア印刷といった印刷方法を利用することにより、鮮明な印刷が可能です。フレキソ印刷とは、ゴムや樹脂で作られた版にインキをつけて、フィルムなどに転移させる印刷方式です。グラビア印刷とは、絵柄を彫った版の凹みにインキを転移させ、そのうえでそのインキをフィルムに転写させる印刷方式です。
いずれも食品や紙器などの包装によく利用されています。三方製袋はこれらの印刷手法に適していることから、鮮明な印刷は、商品のブランドイメージ向上に寄与します。
カスタマイズ性
三方製袋は、サイズや形状、素材の選択肢が広いことから、ニーズに合わせたカスタマイズが可能です。例えば食品袋に三方製袋を利用する際には、ターゲットとなる顧客のニーズに合わせて小さくしたり、形状を変えたり、ポリエチレンや紙などの選択をすることができます。自由度が高い製造が可能になるでしょう。
コストパフォーマンスが高い
三方製袋は製造工程が比較的シンプルで、大量生産に適しているため、コストパフォーマンスが高いのも特徴です。実際に、大量生産する食品袋や化粧品袋などに三方製袋は多く利用されています。
環境への配慮が可能
最近では、三方製袋を採用する際に環境に配慮した素材を使用したり、再利用やリサイクルがしやすい設計にしたりするなど、環境負荷を低減する取り組みが進んでいます。三方製袋を利用することで、環境配慮の取り組みを進めることができます。
三方製袋の活用方法
三方製袋は、実に多様な特徴とメリットを持つことから、活用の幅も広いといえます。三方製袋の主な活用方法を具体的にご紹介しましょう。
レトルト食品としての利用
三方製袋はその優れた気密性から、レトルト食品に多く利用されています。レトルト食品の包装には遮熱性が求められることから、アルミ箔の素材がよく利用されます。レトルトカレーなどのパッケージを思い出してみてください。三方製袋が使われていることが多いと思われます。それだけレトルト食品に適しているといえるでしょう。
高額商品に
三方製袋は外観性に優れており、印刷も鮮やかに施すことができることから、高級感を出すこともできます。例えば、高額の化粧品や健康食品のパッケージには三方製袋が適しているといえます。デザインにこだわることで、販促効果を高めることができるでしょう。
チャック付きにして機能性を持たせる
三方製袋の開口部近くにチャックを施すことで、チャック付きの袋にすることができます。サプリメントやスナック菓子など、開けたり閉じたりできる機能が加わります。
まとめ
三方製袋の概要や特徴、活用方法をご紹介しました。三方製袋はさまざまな用途で活用でき、そのカスタマイズの可能性も高いのが特徴です。今回ご紹介した方法以外にも、さまざまな活用方法があります。ぜひ用途や内容物に応じた最適な三方製袋を採用してください。
丸信では食品軟包材の制作を行っており、三方製袋の制作も可能です。
長年の経験と実績から三方製袋の特性を熟知しており、強みである内容物に最適な素材や形状に合わせた提案力を持って、最適な三方製袋をご提案します。
三方製袋は印刷性能が高いとお伝えしましたが、透明性が高いプラスチックフィルムなどの軟包材全般はインキとの相性が良いことから、美しい印刷が可能です。さらに、20名以上の経験豊富なデザイナーがデザイン力を活かしてご要望に応じたデザインも可能であることから、三方製袋についても外観やデザインなどの見映えについてもご提案することができます。
詳細をお知りになりたい方、商品に合わせた三方製袋の制作をご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。最適な三方製袋をご提案させていただきます。