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グラビア印刷する際のポイント

グラビア印刷とは

グラビア印刷とは、主にプラスチックフィルムに印刷する凹版方式の印刷方法です。他の印刷方法と比較し、画像再現性、ロングラン加工適正に優れています。凹版方式とは、凹部(へこんだ所)に入ったインクを接着体に転移させる方法です。

  • グラビア印刷のポイント

    弊社では、以下の点について注意しながらグラビア印刷をしています。

     

    ①色数は適正か(色ブレ・見当ズレ等の発生懸念事項がないか)
    ②校了時に確認した分色に間違いがないか
    ③印刷された色と色指定・色見本の違いはないか
    ④文言部の文字及び罫線にカスレ・カブリはないか
    (かけ合わせは特に見当ズレに注意)
    ⑤印刷オヨギ等は発生していないかv⑥アルミ箔基材構成の場合、アルミ箔を水などで貼り合わせ、写りこみ(淡い色は色調が沈む)も加味して色確認をしたか
    (アルミ箔、ツヤ面表、ケシ面表を確認)
    ⑦透明基材の場合(色見本が紙チップの場合)、白ベタがあること。
    (製品の中身が濃い色の場合は、印刷色が影響を受けることがある。
    白コンク(セミコンク)インキ使用の場合、コンクは粒子が粗くインク抜け(インキのピンホール)があり得る)

     

    上記以外にも、
    ・色合いが淡い(薄い)とかけ合わせでの表現が難しい
    ・色見本がデジタル印刷品だった際はグラビア印刷での再現が困難
    ・現行品切り替えの際はグラデーション再現が難しいため、抜き文字デザインで背景が3色以上のかけ合わせの際は、
    見当ズレの可能性が高くなるといった注意点もあります。

  • 見当ズレについて

    印刷機の調整や位置合わせを行うことで、版や各インクの位置を正確に揃える作業を「見当合わせ」と言います。
    しかし、印刷中に版やインクの重ね合わせ、表裏の位置、折り目、打ち抜きの位置がずれることがあります。これを「見当ズレ」と呼びます。

     

    見当ズレが発生する原因としては、印刷機のタイミングのズレ、版の位置のズレ、版の露光不良、さらには気温や湿度の影響が考えられます。
    特に、写真などのフルカラー印刷やインクの使用量が多い場合は、調整が難しくなり、見当ズレが起きやすくなります。

デザイン作成時の注意事項

【ドブとニゲ】

ドブとは

ドブとは、製袋時に切り落とす場所です。ドブの大きさを設ける位置は製造会社によって違いはありますが、どこの製造会社でも、切り落とす際にズレが生じる可能性があります。ドブに塗足しがない際は、ドブ側にカットがズレた際にムジ部分が袋に入ってしまい見栄えが非常に悪くなってしまいます。

ニゲとは

1枚の袋を製袋する際は、左記の図の◀の箇所でカットする必要がありますが、製袋機の特性上ズレが発生します。袋全面に図柄がデザインされている場合、AとBの間でズレが発生すると、最終の袋状になった際に見栄えが悪くなってしまうためニゲが必要になります。
ニゲには、「デザインをそもそも入れない」、「出入りしてもよい、全面ベタ印刷+図柄だけ逃げる」の2種類の方法があります。透明な袋はバランスをとって四方に透明なフチを設けたり、アルミ基材であれば白だけ全面にベタ印刷するといった方法とを取ることが多いです。
図柄も全面デザインOKなど製造会社によってニゲの条件は違ってきますので、事前に確認をするようにしましょう。

下記はスタンド袋にデザインフォーマット例になります。デザイン会社の中出には判下(展開)状態でのデザインフォーマットをご要望されるところもあります。

 

<注意事項>
①袋の両サイド(〇箇所)は図柄2㎜ニゲにてデザイン(ベタ印刷であれば全面可)
②底材デザインは、全面ベタ印刷か全面エンドレス図柄のデザインにする(ドブに3㎜塗足しする)
③天地にデザインの図柄・また全面ベタ印刷がある際は、ドブ3㎜塗足しをする

 

  • ドブとニゲが必要な理由とは

    軟包材資材の材料は伸縮性のあるフィルムになります。そのフィルムを加工する際に、高確率で寸法のズレが発生します。また、袋状に製袋する際も同様のズレが発生するため、ドブとニゲが必要になってきます。ズレは業界用語で許容寸法と呼ばれることが多く、多くの製造メーカー(ラミネート加工品)は±2㎜程度に設定されているところが多いです。

【面付け】

面付けとは

面付とは、印刷機で印刷をする際、1ロールの印刷用紙に対して複数の印刷データを並べた状態にすることを指します。 印刷物のサイズや用紙の大きさに応じて、面付けする数も変わります。袋は様々な形状をしているため、形状や必要数量によって面付が変わり、面付け事にデザインに対する注意点が変わります。

横取り

チャック袋・三方袋・スタンド袋は横取りになります。袋の横幅でカットするのが横取りとイメージするとわかりやすいと思います。下記が参考の版下になります。


  • 左記は三方袋の版下になります。
    真ん中にドブがない仕様で製造しています。


  • 左記は三方チャック袋の版下になります。
    真ん中と両サイドにドブがあります。

縦取り

合掌製袋は縦取りになります。また一部の三方袋も枚数(取都合)などの関係で縦取りになることがあります。こちらは袋の全長方向でカットします。

横取りが袋巾方向の両サイドのニゲに対し、縦取りは袋の縦方向にカットが入るため、左記のように袋上下にニゲが必要になります。(製造工場によりニゲ寸法が違うことがありますのでご注意ください)

 

【合掌部※】・・・こちらは貼り合わせの箇所になるため、デザイン(ベタ印刷含む)は避ける必要があります。製造の都合上、光電管マークを設置する場合もございます。

 

<注意事項>
①袋の上下は図柄3㎜ニゲにてデザイン
②袋の性質上、製造時に±2㎜程度は誤差が発生

【その他】

光電管について

製袋する際、位置合わせに必要なマークが光電管マークです。
フィルムパッケージの製袋時に正しい位置でカットするために指針となるマークが必要なため、工場で袋形状まで製袋する際は、ドブ箇所に光電管マークを設けることも多いです。(袋の図柄でカット基準を設けることもあります)

ただ、下記のロール品に関しては、製造会社で内容物を充填するのと同時に袋状にするため、デザイン時から光電管マークの位置を把握しておく必要があります。

ロール品について

製造会社の充填機によって、光電管の位置、大きさ、デザイン範囲が変わりますので、都度確認が必要になります。また、基本的に光電管の色は黒が多いですが、黒を使用しない特色のみのデザインをする際は、黒以外でも光電管OKの製造会社もあります。色数を増やさないためにも事前に確認するようにしましょう。

白版について

白版とは、特殊な紙(透明・ホイル・ホログラムなど)に印刷した際の、デザイン透けを防止する白インクの版です。
特にアルミ基材で透明黄色を用いて金色を表現する際には、データ上で確認でき、製造側も間違いが起きにくくなります。(全面白ベタ表現の際は、製造側で白版ができない場合もあるため注意が必要です)

カラコンマーク(カラーコントロール)について

ラミネートフィルムのグラビア印刷では、カラコンマークはドブ箇所にあるためデザインには干渉しませんが、印刷の際の位置合わせのために1色ずつ設置することがあります。(印刷会社により、形状・サイズは異なります)
ただし、ポリエチレン単層品などは切り落とすドブがないため、本体製品に入ってしまうケースもあります。

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